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朗読(幸田弘子 茗渓会講座)

幸田弘子さんの朗読は昔から有名で、TVで紹介され、暗い舞台に一点浮かび上がる和服姿の『声』、に魅せられたものだった。

2624自宅から2分以内の茗渓会館での、茗渓会(筑波大OB関係)の公開講座「文芸公演・朗読 平安朝の女性像をめぐって」(無料)に参加した。

3年前、同じ講座の一葉朗読に参加。今回は内容も源氏物語とあり、喜んで申し込んだ。

会場は30坪ほど。紹介され、後方から中央通路をしずしず入場。
まっすぐな姿勢と和服姿が上品で、雰囲気を盛り上げる。

初めの講演は声量が小さく、何とか聞こえた。
朗読は、発声法が違うのか、聴きやすかったが、3年前と同様、後席の人は聴き取りにくかったと思う。

源氏物語は、文語体の「桐壷」の懐かしい出だし、昔少女が暗唱したフレーズと、もう少し先のほんのさわりのみ。
自分では学校時代だけの、あの読みニクイ文語文、それが同じ文体とは信じがたい幸田さんの朗読力、なにか、こう、分かりやすいのだ。
残念ながら、すぐ現代文朗読に切り替わったが。

70分を二分し、10分休憩、後半は堀辰雄の『廣野』。
堀辰雄の90代の奥さまがしゃんとなされており、朗読をとても喜ばれていることを、彼女も嬉しそうに説明する。
あいにくその小説を読んでなかったが、朗読は聴く人にありがたい、人に優しい芸事と思った。

ラジオで俳優やアナウンサーの朗読を、昔のように毎日扱ってほしいと思う。
理由なしに「読み」を嫌う人が小説を読むようになったり、字を追うのが辛い高齢者や身障者がどんなにか癒されるだろう。

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